目で見て、手で書いて、口で読んで。体に染み込ませたら自然と頭に入ってきて、問題も解けるようになっていったんです。○ゆりやんレトリーバーさんの大学受験
そして、教科書を読めばいいんや。これはまさに、なる塾の学習方法そのものです。人が本気で受験に向かう時の勉強法です。だから後は、あなたが本気になること。がむしゃらに、ひたすらに、合格を目指すこと。 毎日塾に来ても、2時間、3時間きちんと勉強すれば予定終了、ではなくて、必ず成績を伸ばして志望校に到達するんだ、という思いで勉強しましょう。その時、奇跡は起きます。
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失恋で決めた受験 落ち着いていきや~ ゆりやんさん
■受験する君へ 高3まで、大学へ行く気はありませんでした。卒業したら芸人になるつもりだったので。でも、夏休み前に好きな男の子ができたんです。 1学年下のカッコいい野球部員。 その男の子に「すごい」って言わせたい。見返すために、「関関同立」をめざすことにしました。 中学のときから、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に出ているマイケル・J・フォックスのファンでした。アメリカや英語、映画に興味があり、大阪への憧れもあったので、関西大学の外国語学部か文学部へ行けたらと思いました。
■なりきったらできちゃった でも、成績はめちゃくちゃ悪かったんですよ。勉強はまったく頑張らなかったし、塾にも行っていなかったから。勉強の仕方をよくわかっていなかったんです。
日本史の問題集をやり始めたけど解けない。本当に、なんにもわからへん。あっ、そうだっ、教科書を読めばいいんやと気がついて、それから通学する電車のなかでも学校でも、とにかく教科書を読み込むようにしました。 ミミズみたいにテキトーな字で、ノートに丸写しもしていましたね。
目で見て、手で書いて、口で読んで。体に染み込ませたら自然と頭に入ってきて、問題も解けるようになっていったんです。
自信や達成感を持つために、使い切ったノートは捨てないようにしていました。ノートの裏表紙をそろえて、のりとテープで貼りつけて分厚い本みたいにしていくんですよ。そうしたら、こんだけやったから大丈夫やって思えた。
■合格発表はパソコンで見ました。あ~、ある~って。受かった手応えはなかったので、ほんまにうれしかった。 みんな、落ち着いていきや~。(聞き手・篠塚健一)
時々、こんなことを思います。もしも自分が芸術の天才とかで有名になったとして、それは
幸せなんかなあ? と。
どっちかって言うと、なりたいというより「仕方ない」って気持ちじゃないのかな。
才能のことを英語で“gift”といいます。「贈り物」のギフトですね。才能があるというのは、神様が自分に与えてくれたものだ。それは、神様が私に、「君はこういう役割を社会の中で果たしなさい」と、無言のうちに指し示してくれているんだと、考えられないでしょうか。
有名無名に関わらず、どんな職業においても、仕事をきちんとしている人は、そのことを心のどこかで自覚できているのではないでしょうか? 富も名声も、あったほうがいいけれども、それよりも、「自分は神様に与えられた役割を果たしているんだ」という、ささやかだけれど確実な手ごたえがあることの方が、ずっと大事なことではないか?
スターでも才能の塊でもない私も、そんな何かの役割を果たすために今、この仕事をしているのだと思います。そうなると、自分に才能があるかどうかとか、それがやりたいことなのかどうかなんて、たいしたことではないと思えてきます。
その「役割」は、誰にでもあります。そして、今やってることが、結構その役割なんじゃないかなあ。「自分の好きなことをやりなさい」と言われると、どうしていいかわからないけど、今やってる仕事の中で、そんな役割を見出そうとすればいい。
ものすごくシンプルな話ですが、「働くというのは、誰かのために何かをしてあげられること」で、それは楽しいことなんだと、そこから始めるといいような気がしてきました。
もっとも、今学生のあなた達は、自分の『役割』が見えにくくて、モヤモヤしているかもしれません。私はこう言います。「いずれ近いうちに出会うはずの、自分の『役割』は何だろう? と、目をキラキラさせて、今を生きていきましょう」と。